(仮訳)Potamogeton pectinatusから分離されたエンドファイトの新種、Ramichloridium endophyticum
Zheng, H. et al., 2020. Ramichloridium endophyticum sp. nov., a novel species of endophytic fungus from Potamogeton pectinatus. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. Available at: https://www.microbiologyresearch.org/content/journal/ijsem/10.1099/ijsem.0.004190 [Accessed May 13, 2020] 【R3-07314】2020/5/13投稿

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3行まとめ

中国、チベット自治区において水生植物Potamogeton pectinatusのエンドファイトとして分離された菌を検討し、Ramichloridium endophyticumとして新種記載した。
本種は同属他種とは分生子柄、分生子形成細胞、分生子などの形態が異なっていた。
Ramichloridium属菌は土壌菌、植物病原菌、地衣生菌などとして知られてきたが、水生大型植物からのエンドファイトとしての報告は初であった。
中国チベット自治区シガツェ市ドモ県多慶錯

(新種)

Ramichloridium endophyticum
語源…エンドファイトの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Ramichloridium apiculatum
分生子のサイズの範囲が重なる
ITS+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり水生植物のエンドファイトではなく著しく劣化した物質や土壌から、およびコンタミ菌などとして分離される
本種より分生子柄の最大長が長い
本種と異なり分生子柄の隔壁数が1-4ではなく1-3
本種より分生子形成細胞の幅が広い
本種と異なり分生子が倒卵状、楕円状倒卵状、時に類球形なのではなく倒卵形~倒円錐形
ITS+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ramichloridium cladoniicola
分生子柄の形態が類似している
本種と異なり水生植物のエンドファイトではなく地衣生菌である
本種より分生子柄の最大幅が広い
本種と異なり分生子柄の隔壁数が1-4ではなく(0-)1-4
本種より分生子形成細胞がずっと短い
本種より分生子が短い
本種と異なり分生子が倒卵状、楕円状倒卵状、時に類球形なのではなく広倒卵状で時に類球形
Ramichloridium cucurbitae
分生子形成細胞のサイズの範囲が重なる
分生子のサイズの範囲が重なる
ITS+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり宿主植物に対する病原性が知られている
本種より分生子柄の最大長が長い
本種と異なり分生子柄の隔壁数が1-4ではなく0-3
本種と異なり分生子が倒卵状、楕円状倒卵状、時に類球形なのではなく棍棒形で頂部が鈍頭
ITS+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ramichloridium luteum
分生子柄のサイズの範囲が重なる
ITS+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄の隔壁数が1-4ではなく1-3
本種より分生子形成細胞の幅が広い
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子が倒卵状、楕円状倒卵状、時に類球形なのではなく楕円形~長楕円形
ITS+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ramichloridium tropicum
分生子形成細胞の長さの範囲が重なる
分生子が倒卵状、楕円状倒卵状、時に類球形
本種と異なり水生植物のエンドファイトではなく地衣生菌である
本種より分生子柄の最大長が長い
本種と異なり分生子柄の隔壁数が1-4ではなく4-9
本種より分生子の幅が広い